足裏脂肪移植は痛い?麻酔の方法と、術後の痛みの経過
治療を検討されている方から最も多くいただくご質問のひとつが「痛みはどのくらいか」です。足裏という場所柄、想像しにくく不安になりやすいところだと思います。
この記事では、手術中の痛みと術後の痛みを分けて、それぞれ実際にどう対処するのかをご説明します。
手術中:麻酔を使うため、痛みは抑えられます
足裏脂肪移植は、局所麻酔で行います。脂肪を採取する部位(お腹または太もも)と、注入する足裏の両方に麻酔を行うため、処置中の強い痛みは抑えられます。
麻酔の注射そのものにはチクッとした痛みがありますが、そこを越えれば処置中は圧迫される感覚が中心になります。
麻酔の選び方
| 局所麻酔のみ | 静脈麻酔を追加 | |
|---|---|---|
| 追加費用(税込) | なし | 110,000円 |
| 処置中の意識 | あり(会話できます) | 眠っている状態 |
| 向いている方 | 注射に抵抗のない方 | 手術への恐怖心が強い方 |
静脈麻酔は必須ではありませんので、局所麻酔のみで受けられる方も多くいらっしゃいます。どちらが向いているかは、カウンセリングでご相談ください。
なお、静脈麻酔を選択された場合は、当日のお車・自転車での来院はお控えいただきます。
術後:痛みより「免荷」のほうが負担になります
正直に申し上げると、この治療で多くの方が大変だと感じるのは、痛みそのものよりも術後4週間の過ごし方です。
痛みの経過
| 時期 | 足裏(移植部位) | お腹・太もも(採取部位) |
|---|---|---|
| 術後1週間 | 腫れ・違和感が出やすい | 筋肉痛のような痛みが出やすい |
| 術後2〜4週 | 徐々に落ち着く | 圧迫固定を継続 |
| 術後5週目以降 | 全荷重歩行を開始 | 圧迫固定を終了 |
術後1週間
安静を保ち、足を高く上げて過ごしていただきます。脂肪を注入した部位はアイスノンなどで冷やしてください。この時期は移植部位の腫れや違和感が出やすい時期です。
脂肪を採取したお腹や太ももには、筋肉痛のような痛みが出ることがあります。内出血や腫れを防ぐため、ガードルやサポーターで4週間の圧迫固定を行います。
術後2週間以降
専用サンダルを履いた状態で、徐々に活動範囲を広げていきます。
術後5週目以降
採型したインソールを使用して、通常どおりの全荷重歩行を開始します。
痛みが強いときはどうするのか
術後の痛みに対しては、内服の鎮痛薬をお出しします。痛みの感じ方には個人差がありますので、我慢せずにご相談ください。
次のような場合は、通常の経過とは異なる可能性があるため、予定の再診を待たずにご連絡ください。
- 日を追うごとに痛みが強くなっていく
- 発赤・熱感・強い腫れを伴う
- 発熱がある
- 冷却と挙上をしても改善しない
「これは相談してよいことか」と迷う必要はありません。 経過の判断は当院の役目です。
「移植部位を浮かせるサンダル」での生活
術後4週間は、移植した部分に強く体重をかけられません。屋外・屋内を問わず、当院でご用意する移植部位を浮かせる専用サンダルを着用していただきます。
シャワーは可能ですが、足に負担をかけないよう座って浴びるなどの工夫が必要です。
この期間は不便を伴います。ただし、移植した脂肪が血管とつながって定着するまでは、圧力で潰れてしまわないようにすることが治療の成否を分けます。 ここを守れるかどうかが、結果に直結します。
4週間の免荷期間を確保できるかどうかは、費用と同じくらい重要な検討材料です。 お仕事の状況を含めて、事前にご相談ください。詳しくは「術後4週間の免荷期間」をご覧ください。
ダウンタイムを取れない方には別の選択肢もあります
4週間の免荷が難しい場合、当院では他の方法もご提案しています。
- 足裏クッション補充注射(コラーゲン誘導タイプ):注入直後から歩行可能で、免荷期間は不要です
- 足裏クッション補充注射(ヒアルロン酸タイプ):局所麻酔で行い、注入時の痛みは抑えられます。効果は約6〜12ヶ月程度持続します(個人差があります)
- PRP療法:施術当日から歩行可能です
いずれも脂肪移植とは特徴が異なりますので、痛みの原因と生活スタイルを踏まえて選択肢をご説明します。
よくあるご質問
Q. 手術時間はどのくらいですか。
脂肪の採取・精製・注入を含めた所要時間は、状態によって変わります。カウンセリング時にご案内します。
Q. 当日は歩いて帰れますか。
専用サンダルを着用し、移植部位に強く体重をかけない状態でお帰りいただきます。公共交通機関での長距離移動は避け、可能であればお迎えをご手配ください。
Q. 痛み止めは飲んでよいですか。
処方した鎮痛薬をご使用ください。ご自身で購入された薬を併用される場合は、事前にお知らせください。
Q. 片足ずつに分けることはできますか。
生活の状況によっては、片足ずつ行うほうが現実的な場合もあります。ご相談ください。
痛みの感じ方には幅があります
同じ処置でも、感じ方は方によって異なります。「思ったより平気だった」という方もいれば、「圧迫される感覚が気になった」という方もいらっしゃいます。
痛みに対する不安が強い場合は、そのこと自体をカウンセリングでお伝えください。静脈麻酔を選ぶ、片足ずつに分ける、鎮痛薬をあらかじめ用意しておくなど、調整できる余地があります。
「痛みに弱いから受けられない」と、ご自身で結論を出す必要はありません。
痛みの不安は、原因の確認から
痛みの感じ方には個人差があります。また、そもそもご自身の足裏の痛みが脂肪の萎縮によるものかどうかは、診察してみないとわかりません。
エコー検査では、足裏の脂肪の厚みと足底腱膜の状態を、痛みなくその場で確認できます。治療の痛みを心配する前に、まず何が痛みの原因なのかを確かめていただければと思います。
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当院について
リスク・副作用:足裏脂肪移植および静脈麻酔は自由診療(保険適用外)です。脂肪を採取する部位には内出血・筋肉痛のような痛み・腫れ・皮膚の凹凸・色素沈着が、移植する部位(足裏)には生着不全(術後の免荷が守られない場合、脂肪が定着せず吸収される可能性)・感染・血腫・左右差・シスト(しこり)の形成・術後の一時的な腫れ・痛み・内出血が生じる可能性があります。足裏脂肪移植は患者様ご自身の脂肪組織を用いる治療で、医薬品・医療機器を留置するものではありません。費用は両側880,000円・片側660,000円(いずれも税込、術後用オーダーインソール作成費用を含む)で、このほかに初診料5,500円・カウンセリング料13,200円・術前検査13,200円・術後用物品セット15,000円・術後消毒セット1,500円・抜糸処置5,500円・術後診察の再診料2,200円×4回がかかります。静脈麻酔の追加は110,000円です。
足裏クッション補充注射(コラーゲン誘導タイプ)および足裏クッション補充注射(ヒアルロン酸タイプ)で用いる製剤は、足底部への使用について国内で薬事承認を受けていない未承認医薬品・未承認医療機器です。 いずれも医師個人の責任のもとで輸入したものを使用しています。入手経路、国内の承認医薬品等の有無、諸外国における安全性等に係る情報は足裏脂肪移植の費用のページに記載しています。
監修:菊池 守(リカルナクリニック)