初診から治療までの流れ|エコー検査で足の何がわかるのか
「受診したら、その日に治療を決めなければいけないのだろうか」
そう感じて受診をためらっている方は少なくありません。結論から申し上げると、初診でお決めいただく必要はありません。まずはご自身の足に何が起きているかを知っていただくことが目的です。
この記事では、初診で何を行い、そこで何がわかるのかを順にご説明します。予約方法や持ち物は、記事の後半にまとめています。
STEP 01|カウンセリング・画像診断
足の痛みの部位や経過、これまでどのような治療を受けてきたか、お仕事や生活スタイルについて詳しくお伺いします。
そのうえで、超音波診断装置(エコー)を用いた検査を行います。必要に応じて、提携医療機関でレントゲン撮影やMRI撮影を行い、より精密な評価を行う場合もあります。
エコー検査で何がわかるのか
レントゲンでは骨の状態はわかりますが、足裏の脂肪や腱、筋膜といった軟らかい組織は写りません。足裏の痛みの原因の多くはこちらにあります。
| 検査 | わかること | わからないこと |
|---|---|---|
| レントゲン | 骨折、変形、骨棘 | 脂肪パッド、腱、筋膜 |
| 超音波(エコー) | 脂肪の厚み、足底腱膜の厚み・損傷 | 骨内部の詳細 |
| MRI(提携医療機関) | 軟部組織の詳細、深部の病変 | — |
エコーでは、次のような点をその場で確認できます。
- 足裏の脂肪の厚みが、年齢に対してどの程度残っているか
- 足底腱膜が厚くなっていないか、損傷していないか
- 痛みのある部位と、画像上の異常が一致しているか
画像を一緒にご覧いただきながらご説明します。ご自身の足の状態を目で見て確認できることが、この検査の大きな意味です。針を使わないため痛みはなく、放射線被ばくもありません。
診断が変わることがあります
たとえば「足底腱膜炎」と診断されて治療を続けてきた方が、実際には踵部脂肪褥症候群(足裏の脂肪クッションの減少)だった、というケースがあります。
原因が違えば、必要な治療も変わります。改善しない痛みが続いている場合、まず原因の確認からやり直す価値があります。詳しくは「その踵の痛み、本当に足底腱膜炎ですか」をご覧ください。
STEP 02|治療方針のご提案
検査の結果をもとに、選択肢をご説明します。
足裏脂肪移植、足裏クッション注射、足底ヒアルロン酸注射、PRP療法、オーダーメイドインソール、外反母趾手術、陥入爪の処置など、当院では足に関する治療を幅広く行っています。
痛みの原因、ダウンタイムを確保できるか、ご予算——これらを踏まえて整理してご提案します。その場でお決めいただく必要はありません。持ち帰ってご検討いただけます。
保険が適用される治療もあります。「まず保険の範囲で試したい」というご希望も遠慮なくお伝えください。
STEP 03〜05|治療(足裏脂肪移植の場合)
足裏脂肪移植を選択された場合の流れは次のとおりです。施術時間は前後の準備を含めて約3時間です。手術前には、足の血流検査と血液検査を行います。
① 脂肪採取
局所麻酔(ご希望により静脈麻酔)のもと、お腹や太ももから専用のカニューレで脂肪を吸引します。
② 脂肪加工
採取した脂肪を遠心分離機にかけ、水分・不純物・遊離した油分を取り除いて、移植に適した高純度の脂肪細胞に精製します。
③ 注入
エコーガイド下で、足裏の患部(踵や前足部)へ正確に脂肪を注入します。神経や血管を避けながら、脂肪が萎縮している適切な層に層状に注入します。
④ 術後ケア・免荷
移植部位を保護する固定と荷重を減らすためのフェルトの貼付を行い、専用の免荷サンダルを処方します。麻酔は術後5〜6時間ほどで切れてきますので、切れないうちに鎮痛薬を内服していただきます。当日は転倒の危険があるため、近隣ホテルへのご宿泊か、ご家族の送迎でのご帰宅をお願いしています。
術後4週間は移植部位に強く体重をかけられません。術後5週目以降、フェルトを外し、術後用のオーダーメイドインソール(手術費用に含まれます)を使用して全荷重歩行を開始します。詳しくは「術後4週間の免荷期間」をご覧ください。
術後の通院について
術後は、経過を確認するために定期的にご来院いただきます。標準的なスケジュールは次のとおりです。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 術翌日 | 診察。以降、シャワーカバーを使用したシャワー浴が可能になります |
| 術後1週間 | 脂肪採取部の抜糸 |
| 術後1か月・3か月・6か月・12か月 | 経過観察のための診察(各回、再診料がかかります) |
免荷期間中に気になる症状が出た場合は、予定の再診を待たずにご連絡ください。
よくあるご質問
Q. 初診にどのくらい時間がかかりますか。
問診と画像検査、結果のご説明を含めて、余裕を持ってお越しください。
Q. 検査だけ受けることはできますか。
可能です。治療を前提としない受診でも構いません。
Q. 他院で撮った画像を持っていくべきですか。
お持ちいただけると経過の把握に役立ちます。ただし必須ではありません。
Q. 治療を決めたら、いつ手術できますか。
免荷期間を確保できる時期を優先して日程を調整します。ご希望をお聞かせください。
費用のご説明について
検査の結果をお伝えする際に、想定される治療とその費用もあわせてご説明します。
足裏脂肪移植の場合、手術費用(両側880,000円/片側660,000円・税込、術後用オーダーインソール作成費用を含む)のほかに、初診料5,500円・カウンセリング料13,200円・術前検査13,200円・術後用物品セット15,000円・術後消毒セット1,500円・抜糸処置5,500円・術後診察4回分の再診料がかかります。
治療費だけでなく、検査・術後のケアを含めた総額の見通しをお伝えします。自由診療となる治療については、料金・リスク・副作用を確認していただいたうえでご判断いただきます。
その場でお決めいただく必要はありません。持ち帰ってご検討ください。
受診の準備とご予約
診療は予約制です。Webの予約フォーム、またはお電話(03-6838-0078)でご予約ください。
| 診療日 | 火曜日・水曜日・木曜日・土曜日 |
|---|---|
| 診療時間 | 10:00〜13:00/14:00〜18:00 |
| 休診日 | 日曜日・月曜日・金曜日・祝日 |
当日の持ち物
- 普段履いている靴(ご持参いただくか、履いてお越しください)
- 保険証
- お薬手帳(服用中の薬がある場合)
- これまでの検査結果・紹介状(お持ちの場合)
靴底の減り方には、その方の歩き方や足にかかる負担が現れます。診断の材料になりますので、履き慣れた靴をお持ちください。
受診を迷っている方へ
「この程度で受診してよいのか」と迷われる方が多いのですが、足裏の痛みは放置しても自然に軽くなりにくい症状です。かばう歩き方が続けば、膝や腰に影響が及ぶこともあります。
初診で行うのは、治療の決定ではなく現状の把握です。まずはそこから始めていただければと思います。
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当院について
リスク・副作用について
足裏脂肪移植は自由診療(保険適用外)です。費用は両側880,000円・片側660,000円(いずれも税込、術後用オーダーインソール作成費用を含む)で、このほかに初診料5,500円・カウンセリング料13,200円・術前検査13,200円・術後用物品セット15,000円・術後消毒セット1,500円・抜糸処置5,500円・術後診察の再診料2,200円×4回がかかります。脂肪を採取する部位には内出血・筋肉痛のような痛み・腫れ・皮膚の凹凸・色素沈着が、移植する部位(足裏)には生着不全・石灰化・感染・血腫・左右差・シスト(しこり)の形成・術後の一時的な腫れ・痛み・内出血が生じる可能性があります。少なくとも術後1週間は足底の痛みが続きます。本治療は患者様ご自身の脂肪組織を用いるもので、医薬品・医療機器を留置するものではありません。
監修:菊池 守(リカルナクリニック)